皆さんこんにちは。yuuuブログです。
今回は、床材について話していきたいと思います。
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この記事でわかること。
- 木の床材の種類
- それぞれの床材のメリット・デメリット
- それぞれの床材がどんな方に向いているのか
はじめに
私自身、家を建てるまで、床材は無垢材かそれ以外かしかないと思っていました。
我が家は、一条工務店で家を建てていますが、一条工務店は、全館床暖房であるため、無垢材を選択することが出来ません。
今回は、床材の種類や特徴について話していこうと思います。
住宅を建てる上で、床材の存在はかなり大きいです。
見た目もさることながら、生活する上で常に床の部分を歩きますので、肌触りや質感も重要になってきます。
注文住宅に採用する多くの床材は、木がベースになっているものとタイルがベースになっているものがあります。今回は、木がベースの床材を説明していこうと思います。
木がベースの床材の場合は、床板に使用する天然木の割合で「金額」「質感」「メンテナンス性」が違ってきます。
床材の種類について
細かく言うともっとありますが、今回は木の床材を大きく2種類に分けてそこからさらに細分化して話していこうと思います。
まず、フローリングは、JAS(日本農林)規格という規格に基づき単層フローリングと複層フローリングに分けられます。
そこからさらに以下の4種類に分かられます。
- 無垢材(単層フローリング)
- 挽き板(複層フローリング)
- 突板(複層フローリング)
- シート系フローリング(複層フローリング)
では、単層フローリングと複合フローリングはどんな違いがあるのでしょうか?
単層フローリングと複層フローリングの違い
単層フローリングとは、いわゆる無垢床のことです。
無垢床のフローリングとは、他の木材を重ねず、丸太から切り出した木を一枚板にカットし加工を加えたものです。
複層フローリングとは、単層フローリング(無垢床)以外をさします。複層フローリングにも種類がありますが、ベニヤ板(合板)や集成材の上に薄い天然木を貼りつけたり、シートを張り付けて床材として使用されます。
複合フローリングのイメージ
ベニヤ板とは、合板(ごうはん)とも呼ばれ、薄く切った単板を奇数枚張り合わせたもので、板を重ねる際に、繊維方向を変え縦と横で互い違いの板を交互に重ねて、熱圧接着した木質ボードのことです。
集成材とは、断面寸法の小さい木材を縦や横に接着剤で再構成して作られたもの。
どちらも、1つの木材では無く、木と木とを接着剤で張り付けているという点は同じです。
では、それぞれの床材がどんなものなのか、採用するメリット・デメリットについてみていこうと思います。
無垢材
無垢材とは、天然木から切り出し、板のサイズに加工したものです。
無垢材以外の床の大部分は、「集成材」や「ベニヤ板」と呼ばれ複数の木材を接着剤などで張り合わされて作られますが、無垢材の床板は接着剤などは使わず、一枚の板をそのまま使い加工したものになります。
無垢材の断面図は、こんな感じになります。
無垢材は、このように板1枚が全て同じ木からできている物になります。
メリット
- 木の質感を楽しめる
- 高級感がある
- 表面を研磨することも可能
木の質感を楽しめる
無垢材は、一本の木から切り出されたものですので、色や模様に1つ1つ違います。また、木の種類によりますが、その木が持つ独特の香りを楽しむことが出来ます。
床材として切り出されても、本来は天然木ですので、水分を吸収したり放出したりします。
湿気の多い時期、素足でもべたつかず、さらさらとした質感で過ごすことが出来ます。
冬場は、無垢だから暖かいということはありませんでした。ただ、シート系の床材と比べるとそれよりは木のぬくもりがある気はします。
高級感がある
無垢材の床も様々な種類があり、床材は家全体で見た時の印象に強い影響を与えます。この自然な色味はやはり本物の木ならではです。
研磨することも可能
床材が傷んだり長年使用した場合には、電動サンダーやサンドペーパー(紙ヤスリ)などで、研磨してきれいにすることが出来きます。
ちょっとした面積であれば、サンドペーパーによる研磨でもきれいになるようです。面積が大きい場合には、電動サンダーで研磨する方法もあるようです。
デメリット
- 値段が高い
- メンテナンスが必要
- 伸び縮する
- 経年変化する
値段が高い
無垢材は、天然木そのものを加工してしているため、金額が高いです。ただ、住宅の場合一生に一度の買い物です。値段は、高いですが見た目や肌触りなどのいい面もあります。
長く住む住宅、高いですが長い目で見るとリビングや寝室などの場所のみに採用するものありかもしれません。
メンテナンスが必要
そのまま使用を続けていると表面の油分がなくなります。無垢材本来の、質感、色味など床材と美しく保つためには、オイルやワックスなどでの定期的な手入れが必要になります。
ですので、このメンテナンスを手間と感じる方には、あまり向かないかもしれません。
伸び縮みする
無垢材は、木そのものを加工しているため、木の質感を楽しめるというメリットと紙一重かもしれませんが、木は呼吸するため湿度の影響で、伸び縮みして動きます。
湿度が高いと空気中の湿気を吸い込み膨張します。
逆に、湿度が低いと水分を放出します。
そのような微妙な動きが見られるため、一部隙間が出てくることもあります。
一条工務店のように、床暖房を入れる場合は、床への直接の温度変化に伴い隙間があいたり、割れたりしてしまう関係で、無垢材を床材として採用することはできません。
経年変化する
今回は、デメリットとして挙げていますが、これはこれで、味とらえる方もいると思います。
無垢材は、太陽光に含まれる紫外線によって日焼けのような状態になったり、年数が経てば色合いに変化が出来てきます。
長年家具置いておいたりやカーペットを敷いたままにしておくと、それ以外の部分だけ日焼けしてしまいます。
年数による色の変化
ブラックウォールナットは黒っぽい色が明るく変化。
ブラックチェリーは明るい色が暗く変化。
このように、年月の変化と共に木の色も変わってきます。
この変化をどうとらえるかは、個人の価値観だと思います。
広葉樹と針葉樹の違い
一口に無垢材といってもその種類は様々です。
大きな分類として、針葉樹と広葉樹に分かれます。
針葉樹は、尖った葉っぱが特徴的です。ソフトウッドとも呼ばれ、柔らかく、肌触りがいい反面、傷つきやすいのが特徴です。
床材として使われる、針葉樹の代表的なものとしては、杉やヒノキ、パイン材などがあげられます。広葉樹と比較し価格も比較的安価で空気を含むので軽いです。
広葉樹は、大きい葉っぱが特徴的です。ハードウッドとも呼ばれ、堅く傷が付きにくい、反りにくいなどの特徴があります。
床材として使われる、広葉樹の代表的なものとしては、楢(オーク)、チーク、アカシア、黒クルミ(ブラックウォールナット)があります。針葉樹と比べ価格は上が、空気を含まないので重いです。
これは、木に含まれている空気の量が関係しています。
このように、一口に無垢材といっても、質感や見た目はさまざまです。
無垢板はこんな方におすすめ
金額が高くても床材にこだわりたい方や床暖房を設置しない場所、設置しない方。メンテナンスや経年変化が気にならない方。こういった方は、無垢床を検討されてください。
挽き板(ひきいた)
挽き板とは、無垢材の板を上部2~4mm部分に貼ったものです。
無垢材と異なり上部の天然木以外は、「集成材」「ベニヤ板」と言われるもので、木材の複数を接着材などで張り合わせて作られているものです。
この挽(ひ)くには無垢の木材を薄くのごぎりで挽くという言葉に由来していそうです。
メリット
- 無垢材と同等の質感
- 床暖房に対抗可能
- 研磨することも可能
無垢材と同等の質感
挽き板は、上部2~4mm程度が無垢材ですので、無垢材特有の自然な木目や肌触りや質感も無垢材と比べほどんど変わらないと思います。
床暖房に対応可能
床材の大半を木の張り合わせで構成されているため、温度変化に対して膨張や収縮程度が低いため床暖房にも使用可能です。
膨張や収縮程度は、低いですが、完全に膨張や収縮をしない訳では無い。
研磨することも可能
床材が傷んだり長年使用した場合には、電動サンダーやサンドペーパー(紙ヤスリ)などで、研磨してきれいにすることが出来きます。
ちょっとした面積であれば、サンドペーパーによる研磨でもきれいになるようです。面積が大きい場合には、電動サンダーで研磨する方法もあるようです。
ただ、無垢板ほど天然木が厚くはないので、削りすぎ注意しないといけません。
デメリット
- ラインナップが少ない
- 経年変化がある
- 値段が高い(無垢材に比べると安い)
- メンテナンスが必要
ラインナップが少ない
メーカーによってはラインナップが多いメーカーもありますが、無垢板ほどのラインナップはありません。
経年変化がある
これも、上部の2~4mmが無垢材であるため、上記で述べた無垢材同様に経年による変化があります。
無垢材は、太陽光に含まれる紫外線によって日焼けのような状態になったり、年数が経てば色合いに変化が出来てきたり、家具置いていたり、カーペットを敷いたままにしておくと、その部分だけ日焼けしてしまいます。
値段が高い
無垢材に比べれば安価ではありますが、突板やシート系のフローリングに比べれば高いです。
床材にお金を掛けたくない方にとっては不向きと思います。
メンテナンスが必要
また、年数の経過と共に色の変化もあります。
そのまま使用を続けていると表面の油分がなくなります。オイルやワックスなどでの手入れが必要になります。無垢材本来の、「質感」、「色味」など床材を美しく保つためにはメンテナンスが必要になります。
ですので、このメンテナンスを手間と感じる方には、あまり向かないかもしれません。
逆に適切なメンテナンスを施せば長持ちする床材です。
挽き板はこんな方におすすめ
床暖房を採用したい。無垢材のような質感の床材にこだわりたい方にはうってつけだと思います。見た目で無垢材か、挽き板かを判断するのは、プロの方でも難しいと聞いたことがあります。
我が家も、床暖房を採用しているため、1階部分に朝日ウッドテックさんのライブナチュラルプレミアムブラックウォールナットを採用しています。傷は付きやすいですが、満足しています。
我が家が採用した挽き板
我が家が採用した朝日ウッドテックさんの挽き板がこちら挽き板になります。
さまざまな種類がありますのでリンクを載せておきます。https://www.woodtec.co.jp/products/lineup/flooring/
このように、板の幅によって金額が違い、2Pタイプの方が1枚の幅が広くなっており、金額も高いです。我が家は、この2Pタイプを採用しています。定価は、¥30,310/㎡となっておりかなり高額です。
私たちが家を建てた、一条工務店は朝日ウッドテックさんと提携しており、¥39,000/坪
(一条工務店住まいの検討シートより)
1坪=3.3㎡ なのでこれを㎡単価に直すと39,000÷3.3㎡=11,818となります。つまり、約3分の1強の金額で採用しています。
もちろんこれは、我が家が契約している時期の金額ですし、ハウスメーカーによっては、これより安い、高いあると思います。あくまで参考です。
突板
突板とは、ロータリーと呼ばれる機械で、大根の桂むきのように薄く削り出された0.2~0.6mm程度の天然木を集積材やベニヤ板の上に貼っています。
天然木を2~4mm貼っている挽き板と比べるとかなり薄いですが、集成材やベニヤ板の上に天然木を貼っていますので、質感は感じることが出来ます。
メリット
- 価格が比較的安価
- 伸び縮みしない
- メンテナンスが楽
価格が比較的安価
無垢板や挽き板に比べると使っている天然木自体が、0.2mm~0.6mmとわずかなため比較的安価で、設置することできます。
伸び縮みしない
無垢の部分が少ないため、無垢板や挽き板ように湿度が高いと空気中の湿気を吸い込んで膨張することや逆に、湿度が低いと水分を放出し縮みません。そのため、隙間が出来たり、床板が反るなんてことはありません。
このため、床暖房を設置する場合にも向いています。
メンテナンスが楽
定期的にオイルメンテナンスが必要な無垢板や挽き板に比べるとメンテナンスが楽です。
天然木の部分が薄いため、それを保護する塗料が塗られている商品もあり、無垢板や挽き板のようにオイルを使用してのメンテンナンスは不要の商品もあるようです。
デメリット
- 傷に弱い(耐久性が弱い)
- 物よっては質感がチープ(安っぽく)に見えるものある
- 経年変化する(無垢板や挽き板のそれとは違う)
傷に弱い(耐久性が弱い)
無垢の部分が薄いため、硬い物を落とすと、無垢の部分を貫通して集成材やベニヤ板の部分まで傷をつけてしまいます。そのため、無垢板や挽き板に比べ補修がしにくいです。
物によっては質感がチープに見えるものがある
天然木の部分は、0.2~0.6mm程度なので、無垢板や挽き板のような深みや質感は出ません。また、物によっては、チープに見えるものあるようです。
経年変化する
この経年変化は、無垢材や挽き板のような経年変化は自然な感じで色変化していきますが、突板は変化ではなく劣化のような感にです。
突板はこんな方におすすめ
床暖房を採用している方。床材の金額を抑えたいが、天然木の感じも欲しい方。そこまで、メンテナンスに労力をかけたくない方。
シート系床材
シート系のフローロングとは、木目調がプリントされたシートを集積材やベニヤ板の上に貼っているものなります。
シート系のフローリングは、無垢や挽き板、突板のフローリングとは違い天然木を使用している部分はありません。
また、シートの部分を木目調ではなく、石目調にすることでさまざまな場所に合わせて多様に使用することもできます。
メリット
- 値段がお手頃である
- 傷に強く汚れが落ちやすい
- メンテナンスが楽
- デザインが豊富(木特有の質感を表現したものもある)
値段がお手頃である
無垢材や挽き板、突板に比べ木目調や石目調をプリントしたシートを張っているだけなので、他の床材に比べて安価です。
傷に強く汚れが落ちやすい
表面にコーティングがされているため、耐久性に優れ傷が付きづらいです。また、太陽光に含まれる紫外線の影響も受けにくいので、無垢材や挽き板に見られる日焼けもしにくいです。
飲料水をこぼしてしまっても、水分がしみこみずらく、水拭きで汚れも落ちやすいのもメリットです。
メンテナンスが楽
無垢板や挽き板のようなオイルやワックスによるメンテンナンスは不要です。日々の掃除と拭き掃除でキレイになります。
デザインが豊富
現在はさまざまな種類があります。技術の進歩で本物のフロアと見分けが付かない床材もあります。デザインが豊富なため、さまざまなシーンで色見やデザインに違う床材に変更することも可能。
一条工務店のグランセゾンは、標準は「モクリア」というシート系の商品です。おそらく大手ハウスメーカーの多くが、標準はシート系の床材だと思います。我が家の2階は、モクリアを採用していますが、板と板の間の溝も深く、見た目も良かったのでモクリアを採用しています。
デメリット
- 見た目がチープな物もある
- 質感の表現は出来ない
- 表面が薄いため、削れや剥がれなどで劣化する
見た目がチープな物もある
一口にシート系床材とっても、さまざまな物があります。ものによっては、非常にチープな印象の床材があるもの事実です。
質感の表現は出来ない
木目調や石目調のプリントですので、木特有の柔らかみや温かみを再現することは難しいです。見た目は、本物っぽくても実際の質感は、やはり違ってきます。
表面が薄いため、削れや剥がれなどで劣化する
傷に強いとはいっても、物を落としたり引きずったりしてしまうと、穴があいたり擦り傷が出来たりもします。
シート系床材はこんな方におすすめ
床暖房を検討されている方。床材の金額を抑えたい方。キッチン、トイレや洗面所など水に濡れる可能性のある場所のみ採用も可能です。色々なバリエーションの床材にしたい方。
まとめ
今回は、木材を使用した床材をみていきました。
一口に床材といっても種類は大きく4種類ほどあり、その中でも「メリット」「デメリット」があります。高ければいい、安ければいいという物ではないと思っています。
ちなみに、我が家では、床暖房を使用している関係もあり、1階は「キッチン」と「トイレ」と「洗面・脱衣所」は、水がこぼれる恐れがあるためシート系の床材を、
(キッチンのシート系床材 石目調)
(洗面・脱衣所 シート系床材 石目調白)
それ以外の1階部分は、挽き板。
(リビング 挽き板 ブラックウォールナット 朝日ウッドッテック )
2階は全てシート系の床材を採用しています。
(2階 シート系床材 モクリア 一条工務店グランセゾン 標準)
後悔はありませんし、一条工務店のグランセゾン標準の「モクリア」は、シート系ですが、チープな感じありません。
後悔はありませんが、2階部分も挽き板でも良かったかなとも思います。
今回のメリットやデメリットを参考にされ、皆さんのお家づくりに後悔が無いようご夫婦で床材についても検討されてみてはいかかでしょうか。
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